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不動産売却の知恵袋

お金やローンについて

離婚での任意売却。メリットやデメリット、注意点や流れも知っておこう。

はじめに

こんにちは、エステートプランです!
離婚の際に、「家」は売却して財産分与することが多いです。今回は、家の売却方法の一つ「任意売却」についてご紹介します。
任意売却を選ぶ条件やメリット・デメリットを確認し、離婚による任意売却の流れや注意点も知っておきましょう。

離婚による任意売却とは? 任意売却の条件

離婚時の財産分与といえば、「家」を売却するのが一般的です。家は現金のように均等に分けることはできないので、売却がスムーズです。住宅ローンが残っている家を売却する場合は、売却時にローンの残りを完済する必要があります。

ただし、売却代金や貯蓄で完済できればいいのですが、ローン残高が売却代金を上回ってしまう「オーバーローン」状態では、通常の売却はできなくなります。任意売却とは、ローンの一括返済が困難な場合に選択する売却方法です。ローンが締結された金融機関の同意を得て、家の抵当権を外し売却します。

以下の条件を満たせば、任意売却が可能です。
・ローン支払いが滞納状態にある
・住宅ローン契約先の金融機関の同意がある
・不動産の共有名義者、連帯保証人全員の許可がある

任意売却は本来、ローンを払えなくなってしまった人のための売却方法です。意図的に支払いを滞らせることで、任意売却が可能となります。ローン契約先の金融機関からの同意を得て、共有名義者・連帯保証人全員から許可をとって手続きを進めることができます。
離婚で任意売却を選ぶ場合、メリットとデメリットを検討しましょう。

任意売却のメリット

・ローンの一括返済の目処が立たなくても売却できる
前述したように、住宅ローンがある場合は、売却時にローンを全額返済する必要があります。ただし、任意売却であればオーバーローンの条件で一括返済ができない場合でも売却可能です。不動産を売却できれば、ローンの支払いや抵当権について心配する必要はありません。

・競売よりも高く売れる可能性がある
ローンの滞納が続くと、裁判所に家を差し押さえられて競売にかけられます。競売では市場価格の 8 割程度の価格で売却されるのが一般的です。任意売却は通常の仲介売却のため、競売よりも高く売却できることがあります。

・引っ越し代などの現金が用意できる
こちらも競売との比較になりますが、競売による売却金は全額ローン返済にあてられます。ただし、任意売却の場合は、売却代金の一部を引っ越し費用等にあてることができます。自己資金を用意する必要がなく、スムーズに新生活をスタートできます。

任意売却のデメリット

・スムーズに売れるとは限らない
任意売却での売却方法は、通常の仲介による売却です。価格やタイミング、ニーズによっては、売却に時間がかかることも少なくありません。思っていた価格で売れず、「競売の方が高く、早く売れたかも……」ということもあるかもしれません。

・新規ローンは一定期間、利用できなくなります
任意売却をする条件として、住宅ローンの滞納が発生しています。このため、信用情報にローンの延滞情報が記録され一定期間、新たなローンの利用やクレジットカードの作成ができなくなります。

・ローンの返済義務は売却後も残ります
売却時の一括返済をしなくていいとはいえ、ローン残高がなくなるわけではなく、ローンの返済義務は残ります。同じことが、ローンの共有名義者および連帯保証人にも適用されます。その後の支払いは、債権者との協議の後、分割払いで行われることがよくあります。
また、任意売却をするには数カ月以上の時間がかかる場合があります。売却に必要な書類の作成もあり、負担が大きくなります。負担を少しでも軽減し、効率よく進めるためにも、不動産会社や専門家に相談することをおすすめします。


離婚前の任意売却がおすすめです。ポイントと流れについて。

任意売却を行うなら、離婚前が断然おすすめです。夫婦が住んでいた家は、夫婦で共有名義や連帯保証人になっていることが多いため、売却を進めるためには 2 人で協力する必要があります。
離婚後に売却しようとすると、別居後も頻繁に連絡を取らなければならず、離婚問題が長引くことになります。また、連絡が取れずに売却がストップしてしまうこともあります。離婚が成立する前であれば、離婚協議を進めるのと一緒に協力して進めていくことができます。ただし、任意売却後もローンが残っている場合は、ローンの共有名義者および連帯保証人にも返済義務が生じますのでご注意ください。残りの債権を誰がいくら支払うのか、事前に話し合いましょう。

・離婚時の任意売却の流れ

離婚による任意売却の流れは以下の通りです。

1.住宅ローンの残高を確認する
2.物件の所有者名、ローン名義、連帯保証人名義を確認
3.不動産会社に売却・査定を依頼する
4.共有名義者や債権者の同意を得る
5.金融機関から任意売却の許可を受ける
6.広告等の売却活動を開始する
7.購入希望者の内覧対応、交渉をする
8.不動産売買契約の締結
9.引っ越し
10.物件を引き渡す

[6] 以下の営業活動は一般の不動産営業と同じですが、任意売却には金融機関との交渉など専門的なノウハウが必要です。
ポイントは、任意売却のコンサルタントや、任意売却の実績が多い不動産会社を選ぶことです。また、共有名義者や連帯保証人の同意も得てください。

まとめ

・任意売却の条件
住宅ローンが残っている家は、売却時に全額返済する必要がありますが、ローンを全額返済できなくても任意売却なら売却可能です。条件は、ローンの返済が滞っていること、ローン契約先の同意があること、不動産の共有名義者、連帯保証人全員の同意があることです。

・任意売却のメリット
任意売却は、ローン一括返済の見込みがなくても売却できるメリットがあります。競売よりも高額で売却することが可能で、売却代金から離婚後の引っ越し費用をまかなうことも可能です。

・任意売却のデメリット
売却方法自体は一般的な仲介売却となりますので、必ずしもスムーズに売却できるとは限りません。ローンの滞納を前提としているため、任意売却後は、いわゆる「ブラックリスト」状態となり、一定期間新規のローン契約ができなくなりローン残債自体の返済義務は残ります。

・任意売却のタイミング
任意売却は離婚前に行うとスムーズです。離婚協議と並行して進めることをお勧めします。数ヶ月以上かかることもあり、専門的なノウハウも必要となりますので、必ず不動産会社や任意売却の経験がある専門家に依頼してください。

エステートプランでは、北九州・筑豊・京築・福岡エリアでの不動産に関する無料相談を提供しています。売却、処分、税金、住み替えなど、どんなご相談でもお気軽にご連絡ください。

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