不動産売却の決済の流れ。売主がすべきことと必要書類や注意点など
目次
はじめに
こんにちは、エステートプランです!
不動産売却のプロセスの最終ステップは決済です。大きなお金が動き、登記に関する手続きが行われるため、決済をスムーズに進めるためには流れや注意点をあらかじめ確認しておくことが重要です。
今回は、不動産売却における決済の方法について詳しくご紹介します。
決済の場所や当日の具体的な流れや必要書類など、事前に把握しておくことで決済手続きを落ち着いて進めることができます。また、売主が決済日までに準備すべき事項や確認ポイントについてもご説明します。
不動産売却の「決済」
決済とは、代金を支払ってサービスや商品を受け取り、取引を完了させるプロセスです。
不動産売却における決済では、売買代金の残りを支払い、登記手続きや物件の引き渡しを行って取引を締めくくります。不動産売却の決済方法には、銀行振込(住宅ローンが実行される場合も含む)と現金支払いの2つの選択肢があります。大きな金額が動くため、振込手数料が発生しても銀行振込のほうが安全です。多くの買主は住宅ローンを利用するため、売主の銀行口座に振り込まれるケースがほとんどです。また、不動産売却の決済には、売主や買主のほかに、以下の関係者が立ち会う可能性があります。
- 仲介した不動産会社の担当者
- 登記手続きを依頼した司法書士
- 買主が住宅ローンを契約する金融機関の担当者
- 売主の住宅ローンを契約していた金融機関の担当者
決済手続きを行う場所に決まりはありませんが、買主が住宅ローンを契約した金融機関や、仲介した不動産会社の事務所で行われるのが一般的です。
不動産売却の決済当日の流れ
不動産売却の決済当日の具体的な流れをご紹介します。
司法書士が登記関係の書類をチェック
不動産の登記手続きに必要な書類がすべて揃っているかを確認します。
必要な書類については、後ほど詳しく説明します。
所有権移転登記の手続き
所有権移転登記の申請を行います。
変更後の登記識別情報通知は、後日買主に郵送されます。
決済金の支払い、税金精算
銀行振り込み、住宅ローンの実行、または現金の手渡しのいずれかにより決済金の支払いを行います。固定資産税や都市計画税は、1月1日時点の所有者に対して1年分が課税・請求されているため、売却の日にちに合わせて売主と買主でそれぞれの負担分を決めて精算します。売主は領収書を用意し、支払いを確認後に発行してください。
仲介手数料の支払い
不動産仲介業者へ仲介手数料を支払います。
売主の住宅ローン返済
売主が住宅ローンを返済中の場合、残額を一括で返済します。
抵当権の抹消登記手続き
住宅ローンを完済しても、不動産に対する抵当権は自動的に抹消されるわけではありません。必ず手続きをする必要があります。
鍵を渡して引き渡し完了
買主に物件の鍵とその他必要書類を渡して、手続きは全て完了です。
スムーズに進めば、1時間から1時間半程度で終了するでしょう。
不動産売却の決済までに売主がすべきことと必要書類
売主は不動産売却の決済までに、手続きに必要な書類を揃えておく必要があります。
権利関係や住宅ローン・税金に関する書類のなかには準備に時間がかかるものもあるため、まずは以下の3点を確認しておきましょう。
【1】不動産の登記内容と現住所が異なっていないか確認
登記情報と現住所が一致しないと登記手続きを進めることができません。不動産の所有権を登記した後に引越しなどで住所が変わった方は、登記内容を確認して住所が異なっている場合は速やかに住所変更の手続きを行いましょう。
【2】抵当権抹消のための書類準備
抵当権抹消登記の手続きには、金融機関から必要書類を取得する必要があります。書類の準備には金融機関に依頼してから2~3週間かかることもあるため、早めに準備を始めましょう。
【3】境界の確認
一戸建て住宅で隣地との境界が不確定な場合は、土地家屋調査士に依頼して再測量を行う必要があります。境界の確定には隣地の所有者が立ち会う必要があり、前面道路の所有者が市や国である場合には、役所の担当者に立ち会ってもらう必要があります。手続きに時間がかかるため、早めに準備を進めることをおすすめします。
不動産売却の必要書類
不動産売却時に必要となる書類について早めに確認しておきましょう。
【不動産の権利関係や税金を確認する書類】※必須
- 登記済権利書(登記識別情報)
- 登記簿謄本
- 境界確認書、土地測量図
- ローン残高証明書
- 固定資産税納税通知書
- 建築確認済証、検査済証
- 抵当権抹消に関する書類
【本人確認書類】※必須
- 免許証や保険証などの本人確認書類
- 住民票
- 印鑑証明書
- 実印
【不動産の詳細を確認する書類】
これらはなくても手続きは進められますが、あるとスムーズに行えるため、用意しておきましょう。
- 購入時の売買契約書
- 購入時の重要事項説明書
- 住宅設備の説明書
- 耐震設備の証明書
- マンションの管理規約、長期修繕計画書 など
不動産売却の決済で注意するポイント
不動産売却の決済では、登記関係の手続きを行います。そのため、必要な書類が揃っていないと手続きができず、決済が延期になる可能性もありますので、十分に注意してください。
自宅に書類が揃っているかを確認し、法務局や役所、金融機関で取得する必要がある書類は早めに準備を進めましょう。
ただし、住民票や印鑑証明書などは取得日から3ヵ月以内のものが必要です。
また、以下の場合売主は不動産売却後に確定申告が必要になる場合があります。
- 買ったときよりも高く売れて売却利益が出た
- マイホームの売却で「3,000万円の特別控除」を受けたい
- マイホームの売却で赤字が出たので「損益通算」「繰越控除」を行いたい
不動産を売却する際に特定の条件を満たしていると、確定申告によって税金の控除を受けられる場合があります。くわしくは不動産会社の担当者や税理士に相談することをおすすめします。
まとめ
不動産売却の決済とは
不動産売却の決済とは、物件代金の残金支払い、登記手続き、物件の引き渡しを行い、不動産売買契約の全ての手続きを完了させることを指します。決済には、売主や買主のほか、不動産会社の担当者、司法書士、金融機関の担当者などが立ち会うことがあります。
不動産売却の決済当日の流れ
決済当日は、残金の支払い、税金の清算、売主の住宅ローン返済、登記手続きなどを行い、最後に物件の鍵や必要書類を買主に渡すことで取引が完了します。スムーズに進行すれば、通常1時間から1時間半ほどで終了します。
不動産売却の決済までに売主がすべきことや用意する書類
不動産売却には、不動産の登記、税金、住宅ローン関連の書類や本人確認書類の準備が必要です。なかには取り寄せに時間がかかる書類もあるため、内容を確認しながら早めに準備を進めることが重要です。
不動産売却の決済で注意するポイント
書類に不備や不足があると手続きが進まず、決済が延期される可能性があります。取引相手や関係者に迷惑をかけないためにも、必要書類は十分に確認しておくことが大切です。また、売却後に確定申告が必要となる場合があるため、忘れないようにしましょう。
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