古家の大改造計画4
鶴嶋工務店に依頼していた大規模リフォームが完成した。
屋根やサッシ、建付けの状態が比較的良好だったため、外装は玄関の交換と塗装だけに絞り、外観のイメージチェンジに重点を置いた。
外壁の色は、エステートプランのイメージカラーである深緑をモチーフに選んだ。近年、ダーク系の外壁が流行しているが、真っ黒な外壁は個人的にはあまりお勧めしない。一軒だけ建っていると映えるものの、分譲地で同じような家が並ぶと、少し違和感を覚えることがある。
もっとも、この深緑が「正解」かと言われれば必ずしもそうではない。しかし、外壁塗装を検討している方がいれば、黒以外の色にも思い切って挑戦してみるのも良いのではないだろうか。
こちらが改装前の間取りだ。数年前に高齢者向けのバリアフリー仕様に改装されていた。
改装後の間取りでは、広めだったトイレを収納スペースに変更し、全体的に収納を多く確保した。
リビングになる前の和室には、南側からの日差しが心地よく差し込む縁側があった。
特徴としては、和室の天井裏に隠れていた古い梁を見せる形で、吹き抜け風のリビングを作り上げた点だ。基本的にはベニヤ板や既製品の建具を使用せず、全て手作りの杉材をふんだんに取り入れた、健康的で自然素材にこだわった家である。
ビフォー
アフター
解体前の収納スペース。土壁だったため大工さんがかなり苦労したらしい。
照明の影響で壁があまり綺麗に見えないが、実際は真っ白な漆喰で丁寧に仕上げられている。
漆喰を塗る前の石膏ボード。
これも真っ白な漆喰となっている。
改装前のお風呂は十分使用可能な状態だったが、若い世代のニーズに応えるため、オール電化対応のエコキュートを導入し改修を施した。
浴槽の壁には杉板を使用しているため、カビを心配される方もいるかもしれない。しかし、24時間換気を常に行い、湿度を上げないようにしていれば安心だ。また、浴室乾燥機も大いに役立っている。
トイレのペーパーホルダーまで手作り。
下駄箱ももちろん手作り。
お気づきにならないかもしれないが、カーテンは一切使用せず、断熱性と遮光性を兼ね備えた内障子を設置している。障子紙には、破れにくく耐久性に優れた素材を使用しており、全般的に大工の腕の良さが一目でわかる仕上がりになっている。
現在、このレベルの施工ができる工務店は多くないと思う。リノベーションを検討されている方には、ぜひおすすめしたい。