未成年者への不動産の生前贈与
はじめに
こんにちは、エステートプランです!
親や親族から不動産を生前贈与で受け取ることは、珍しいことではありません。生前贈与を行うことで、贈与者が希望する相手に確実に贈与できるほか、節税の可能性もあります。ただし、生前贈与を受ける側が18歳未満の未成年者の場合、いくつかの規則や注意点があるため、ここで詳しく説明します。
未成年者に対する生前贈与は可能なのか
未成年者は成人と見なされないため、様々な契約に制限があったり、権限がないとされています。こうした背景から、未成年者が生前贈与を受けることは難しいのではないかと考える人も多いでしょう。
親権者の同意があれば可能
未成年者が個人として生前贈与を受けることは、「個人で法律行為を行うことは禁止」とされているためできませんが、親権者が同意すれば問題ありません。未成年者の親権者が「承認する」という意向を示せば、その未成年者に対して贈与の効果が適用され、贈与を受けることが可能です。
つまり、権限があるのは未成年者自身ではなく、その親権者であると言えるでしょう。
未成年者に生前贈与をする際の注意点
未成年者やまだ意思疎通が難しい幼児に生前贈与を検討している方は、いくつか注意点があります。特に留意すべきポイントをご紹介しますので、贈与を行う際はこれらに気をつけてください。
贈与の事実を証明する
生前贈与を行うことに決めた場合、その事実を必ずデータや書面として記録しておく必要があります。贈与は、口頭の約束だけで成立しますが、その事実を文書やデータで残さないと、後々法律的なトラブルが生じる可能性があります。また、贈与を受けると贈与税がかかりますので、未成年者の場合は親権者がその申告を行う義務があります。このため、贈与契約を締結し、双方が同意した証拠を残すことが重要です。
贈与を証明するためには、贈与契約書を作成しますが、初めて贈与を行う方は「作成方法が分からない」と思うことが多いでしょう。最近では、インターネット上にひな型が公開されているので、それを参考にするのがおすすめです。契約書には、贈与契約を結んだ双方の名前や住所、署名・捺印(未成年者の場合は親権者の署名・捺印)、贈与対象の不動産の所在や地番など、詳細な情報を記載します。贈与の方法や日付も忘れずに記入してください。基本的に、正確に記載されていれば証拠となりますし、厳密な書き方のルールはないため、ひな型に従って作成すれば問題ありません。
さらに、不動産の生前贈与には贈与額に応じて収入印紙を貼付する必要があるので、その点も忘れずに準備しましょう。
不動産贈与にはコストがかかる
生前贈与には節税のメリットがあることは確かですが、不動産の譲渡や所有権の移転手続きにはかなりの労力がかかります。不動産を譲渡し、新しい所有者に移すには、必ず所有権移転登記を行う必要があります。この登記には費用がかかり、また、自分で手続きする代わりに司法書士などの専門家に依頼する場合、その費用も発生します。
さらに、不動産の評価額に応じて、贈与税だけでなく、不動産取得税や登録免許税などの追加費用が必要です。これにより、予想以上のコストがかかることがあります。ただし、収益を継続的に得られる物件や、将来的に値上がりする可能性のある物件については、生前贈与が有利になる場合もあります。
生前贈与を行う際には税金の計算をする
孫や子供に生前贈与を検討している方や、身内から贈与を受ける予定のある方もいらっしゃるでしょう。贈与は本来喜ばしい贈り物ですが、贈与を受けることで贈与税をはじめとする各種税金がかかることも忘れてはいけません。生前贈与を行う側も受ける側も、まずは税金の額を計算することをおすすめします。
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