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不動産売却の知恵袋

土地や空地について

土地、空き地を有効活用。その2〜自己活用8つの方法とメリット・デメリット

はじめに

所有地は、有効活用しなければ税金を支払うだけで価値が下がる資産になります。土地を所有しているのであれば、最大限に活用して収益を得ることが重要です。

今回の記事では、土地活用に関する知識の2回目として、代表的な活用方法の利点と欠点を詳しく解説します。これを参考にして、所有地に最適な活用方法を見つけましょう。

土地活用は、大まかに4つのタイプに分けられます。

土地の活用には、いくつかの方法があります。これらの方法は、大まかに以下の4つに分類されます。

・自己活用

・共同活用

・貸し出し

・売却

具体的な活用方法を理解する前に、各々の特徴を把握しておきましょう。

自己活用は、土地に自らの資金や借入を投入し、アパートやマンションなどの建物を建てて活用する方法です。初期投資は大きくなりますが、その分、収益を得やすい活用法でもあります。

共同活用は、不動産会社などの専門家に土地活用を委託する方法です。自己活用と比較すると、投資資金を用意する必要がありませんが、業者の取り分が発生するほか、契約内容によっては赤字が出た時に自己負担が生じる場合もあります。

貸し出し(借地)は、土地を貸し出して地代収入を得る方法です。収益を継続的に上げられ、基本的に土地所有者には金銭的なリスクがありません。ただし、借地契約は10年単位と長期にわたり、貸主の都合で途中解約などができないため、注意が必要です。また、借地料の相場は固定資産税の3倍程度であり、大きな収益は期待できません。

売却は、土地に適切な活用方法が見つからない場合に選択される方法の一つです。売却すればまとまった資金を得られる上、固定資産税や面倒な維持管理からも解放されます。ただし、手放すと土地活用で継続的に収益を得ることはできなくなりますので、慎重に検討しましょう。

土地の「自己活用」に関する8つの方法とそのメリット・デメリット

それでは、土地の自己活用方法を具体的に見ていきましょう。以下は代表的な8つの方法です。さらに、それぞれのメリット・デメリットも詳しく紹介していきます。

①アパート・マンション経営

②戸建て賃貸

③駐車場経営

④商業施設経営

⑤トランクルーム経営

⑥太陽光発電設置

⑦コインランドリー経営

⑧老人ホーム経営

①アパート・マンション経営

土地に賃貸アパートや賃貸マンションを建て、入居者から家賃を得る方法です。

土地の広さに合わせて計画できるので、例えば狭い敷地でも階数を高くして部屋数を増やし、収益性を高めることが可能です。また、固定資産税や都市計画税の軽減特例を受けられることに加え、相続税の面でも高い節税効果が期待できます。

一方で、収益性を高めるため大きな建物を建てると、それだけ多額の初期投資額が必要になります。

また、空室が生じないよう、立地や周辺ニーズにあった建物を計画することも重要なポイント。駅に近い、利便性の高い土地向きの活用法といえますが、その分競合も多く存在します。入居者集めがうまくいかないと、大きな借金を負う可能性がある点に注意が必要です。

<メリット>

・収益性がある

・節税効果が高い

<デメリット>

・初期投資にまとまった費用が必要

・空室や家賃滞納、災害などのリスクを伴う

・立地や周辺のニーズを見極めることが不可欠

<向いている土地>

・駅から徒歩圏内のエリア

②戸建て賃貸

戸建て住宅を建てて賃貸に出し、入居者から家賃を得る方法です。アパート・マンションと同様に、固定資産税・都市計画税に加えて相続税の節税効果も期待できます。

戸建て賃貸はファミリー層に人気があり、アパートやマンションに比べてまだ競合が少ないため、家賃設定を高めにしやすいなど有利に賃貸経営しやすいのが特徴です。

アパート・マンションほど駅までの距離を気にする必要はありません。地方であれば、自家用車での移動が基本というケースも多いからです。公園や学校、スーパーなど、住環境のいいエリアが向いているといえます。

ただし、借り手がつかなければ収益が全く生まれない点が戸建て賃貸の厳しいところ。場所によっては戸建て賃貸のニーズが少ないため、立地の見極めや賃料の設定は慎重に行うべきでしょう。

<メリット>

・高い収益性を期待できる

・節税効果が高い

③駐車場経営

駐車場として貸し出して利用料を得る方法です。

初期投資が比較的安価であり、狭い土地でも始められます。駐車場として活用した後は、将来的にはアパートやマンションなどへの土地活用に転換することもできます。しかし、この方法はリスクが低く利益もそれほど期待できません。

駐車場経営には、月極駐車場とコインパーキング式の2つの方法があり、次のような特徴があります。商業施設が近くにあるか、交通量が多いかなどを考慮して、最適な方法を選ぶことが重要です。

[月極駐車場]

機械の導入が不要であり、初期投資を抑えることができます。また、将来的に他の用途への転換もしやすいです。

[コインパーキング式]

機械を導入する費用がかかりますが、立地によっては月極駐車場よりも利益が期待できます。

<メリット>

・比較的初期投資が少ない

・他の活用方法への転換がしやすい

<デメリット>

・大きな利益は期待できない

<適した土地>

・月極駐車場:住宅地の近く

・コインパーキング:商業エリアや観光地の近くなど

・両方:駅の周辺

④商業施設経営

商業施設を建設し、自ら経営する方法です。

居住用物件よりも高い賃料が設定でき、それに伴う高い利益が期待できます。しかし、大規模な初期投資が必要となります。また、テナントとの契約によっては、初期費用をテナントに負担させることもできます。

ただし、特定のテナントに依存すると、次の借り手を見つけるのが難しくなります。たとえば、コンビニ向けの施設なら、他の業種を誘致することが難しくなります。

商業施設経営に適した土地は、繁華街や駅周辺など人通りの多い場所です。多くの人が集まるエリアなら、テナントが変わってもすぐに新しい借り手を見つけられる可能性が高まります。

建設前には、競合の有無など周辺状況を慎重に調査することが重要です。

<メリット>

・居住用物件よりも高い賃料が設定できる

・テナントが初期費用を負担する場合がある

<デメリット>

・特定の業種に依存すると、次のテナントを見つけるのが難しい場合がある

・テナント不足の場合、ダメージが大きい

<適した土地>

・駅周辺

・人通りの多いエリア

⑤トランクルーム経営

トランクルームを建設または設置して、利用者から収入を得る土地活用方法です。

投資額はやや高くなりますが、収益性は高いです。荷物を保管するための施設なので、住環境には向いていない土地でも利用できます。

ただし、需要が一般的ではないため、場所を間違えると需要がほとんどない可能性があります。郊外でも運営できますが、需要が見込めるのは住宅地や事務所の多いエリア周辺など、収納スペースが必要とされる場所です。また、満室にしても1室あたりの賃料が低いため、大きな収益にはつながりにくいでしょう。

トランクルームを効果的に運営するには、集客できる場所の選定が重要です。

<メリット>

・初期費用が比較的少ない

・多目的に利用可能

・立地条件の影響が少ない

<デメリット>

・集客が難しく、収益性が低い

<向いている土地>

・住宅地や事務所の多い地域の近く

⑥太陽光発電設置

太陽光パネルを設置し、売電収入を得る方法です。

最大の利点は、集客の必要がないことです。日当たりが良く、広い土地に南向きにパネルを設置すれば、地価の低い田舎の土地でも有効活用できます。初期費用は高額ですが、メンテナンスの頻度が低いため、安定した収益を期待できます。

一方で、市街地では太陽光を遮る障害物が多く、広い土地が必要です。郊外の広々とした場所が最適です。

<メリット>

・メンテナンス負担が少ない

・立地の制約が少ない

<デメリット>

・高額な初期投資が必要

・立地や周辺環境に左右される

<適した土地>

・広々とした郊外の日当たりの良い場所

⑦コインランドリー経営

コインランドリー用の建物を建て、設備を導入して利用料を得る方法です。

比較的狭い土地でも導入しやすく、管理者が常駐する必要がないため、人件費がかかりません。

重要なのは立地です。住宅地や単身者が多い地域に需要があります。競合や集客の見込みを十分に調査する必要があります。また、車で利用する人が多い地域では駐車スペースも確保する必要があります。

デメリットは、建設や設備の導入に費用がかかることや、天候によって需要が変動することです。

<メリット>

・人件費が不要

・狭い土地でも利用可能

<デメリット>

・初期費用が高い

・天候に左右される

<適した土地>

・住宅地に近い場所

⑧老人ホーム経営

老人ホームを建設し、入居者から賃料を得る方法です。

高齢化が進む日本では需要が高まっており、将来的には有望な活用法です。初期費用は高額ですが、要件を満たせば補助金や税制優遇を受けられることがメリットです。

一方で、介護人材の確保が難しく、委託先の倒産リスクも考慮する必要があります。駐車場の確保も重要です。

広い土地が必要で、長期的な収益を目指す方に適しています。

<メリット>

・高い収益性

・需要が見込める

・補助金や税制優遇の可能性

<デメリット>

・高額な初期投資とメンテナンス費用

・転用性の低さ

・介護人材の確保が難しい

<適した土地> ・広い土地

まとめ

所有地を自己活用するための8つの方法を具体的に解説しました。初心者でも比較的始めやすい方法から、初期投資は大きいが収益性も高い方法まで、さまざまな選択肢があります。それぞれにはメリット・デメリットがありますので、所有地の広さや立地などの特徴を考慮し、最適な活用方法を検討しましょう。次回は、「共同活用する」「貸し出して活用する」「売却する」といったケースでのメリット・デメリットについてお伝えします。土地活用に関する選択に迷ったり、不明点があれば、不動産会社の専門家にアドバイスを求めることも重要です。

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