2023.12.07 不動産売却のコツ

不動産を売却した後も住み続けるリースバックとは何か？その利点と欠点

はじめに

こんにちは。エステートプランです。

老後の資金確保のために自宅を売却することを検討していますが、住み慣れた家を離れるのは嫌だな… そんなときに役立つのが、不動産を売却しても引き続き住み続けることができる「リースバック」と呼ばれる方法です。

今回のコラムでは、この「リースバック」サービスについて詳しく説明します。
リースバックのしくみや利点・欠点、リースバックを利用する際の手順などをご紹介します。

リースバックとは、自宅を不動産会社に売却した後、同じ不動産会社と賃貸契約を結び、家賃を支払いながら住み続ける仕組みです。

通常、自宅を売却すると引き渡しを受けて引っ越す必要がありますが、リースバックを利用することで、不動産を売却して一時的にまとまった資金を得つつ、住み慣れた自宅での生活を継続できます。

老後の資金計画や子供の教育費、事業資金調達など、さまざまな理由で自宅を手放したいけれども、引っ越しには抵抗があるといった方にとって有益な方法と言えるでしょう。また、リースバックを利用した後に、将来的な資金の余裕ができれば、不動産を再度購入するといったケースもあります。

ただし、住宅ローンが残っている場合、売却時にはそのローンを一括返済して抵当権を抹消する必要があります。一括返済が難しい場合や、売却額が残債よりも少ない場合は、リースバック契約が難しいことも考慮すべきです。

似た名称のサービスとして、リバースモーゲージというものが存在します。
このサービスは、リースバックと名前や一部の流れが似ているため、混同されることがありますが、実際には異なるものです。

リバースモーゲージは、自宅を所有しているが現金収入が不足している高齢者を対象としたサービスです。このサービスでは、自宅を金融機関に担保として提供し、老後資金などの融資を受けることができます。

自宅に抵当権が付くものの、所有権は本人のままで住み続けることができます。
リバースモーゲージの返済は毎月の金利の支払いのみで、契約者が亡くなった場合、金融機関が不動産を買い取り、残っている融資を一括返済する仕組みです。

リースバックと異なり、リバースモーゲージは不動産売買ではなく融資の形態をとっており、利用できる年齢や融資資金の使途に制限がある点が大きな違いです。また、リースバックでは契約時に不動産の所有権が移転しますが、リバースモーゲージでは契約者の死後に所有権が移転するという特徴もあります。

リースバックの利点と欠点をそれぞれ紹介します。

1.売却によってまとまったお金が入る：不動産を売却することで、一度に大きな資金を手に入れることができます。

2.引っ越しの手間や費用がかからない：自宅を売却しても住み続けるため、引っ越しや関連する費用や手続きが不要です。

3.自宅を売却しても環境を変えずに住み続けられる：新たな住居を探す手間が省け、住環境を変えずに暮らし続けることができます。

4.固定資産税の負担がなくなる：不動産を売却することで、固定資産税の負担がなくなります。

1.不動産の所有権がなくなる:：不動産を売却し、賃貸契約を結ぶため、所有権が失われます。

2.毎月賃料がかかる：賃貸契約に伴い、毎月賃料を支払う必要があります。

3.家賃が値上がりする、賃貸条件が変更になるリスクがある：時間が経つと、賃貸契約条件が変更されたり、賃料が上昇する可能性があります。

4.売却価格が通常の売却よりも安くなる:：通常の売却よりも売却価格が低くなることがあります。リースバックを検討する際には、得られる資金と将来の支払いコストを比較し、賢明な判断を行うことが重要です。また、賃貸契約の条件変更や賃料上昇のリスクも考慮してください。

不動産を売却した後も住み続けるリースバックの手続きや流れについてご紹介します。

①不動産会社にリースバックについて相談する
②不動産の査定を実施する
③不動産売買契約を締結する
④決済手続きおよび不動産の名義変更
⑤賃貸契約を締結する

リースバックは不動産会社が直接買取り、査定と価格提示の後、合意が得られれば迅速な売却手続きが進みます。売買契約が締結されると同時に、残金決済とともに不動産の登記や固定資産税の清算が行われます。

住宅ローンが残っている場合も同時にローンを一括返済し、抵当権を抹消します。不動産の売買契約と同時に賃貸契約も結ばれ、そのまま引き続き自宅に住み続けることができます。

このコラムでは、住みながら不動産を売る手段としてリースバックを紹介しています。住みながら家を売るためのポイントもお伝えしています。

・リースバックを利用すれば、不動産を売却した後も自宅に住み続けることができます。具体的には、不動産会社に自宅を買い取ってもらい、その後賃貸契約を結んで賃料を支払う形となります。これにより、不動産を売却して一括で資金を得つつ、住み慣れた環境を維持することが可能です。

・リースバックの大きなメリットは、不動産の売却による一時的な資金調達が可能な点と、引っ越しや手続きの手間がないため、住み慣れた環境を保つことができます。一方で、毎月の賃料がかかるというデメリットも考慮が必要です。所有時よりも生活コストが上がる可能性があります。

・リースバックでは不動産会社が直接買い取ることが一般的で、提示された買取価格に合意すればスムーズに進みます。売却後には所有権の変更と同時に賃貸契約が締結され、そのまま自宅に住み続けることが可能です。

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